「iMovieとKeynoteでの自作結婚式エンドロールの作り方〜前編」では、
1.必要なソフトをそろえる
2.YouTubeで良さそうなエンドロールを見つける
3.全体の構想を考える
4.エンドロールで使う音楽を選ぶ
5.スライドショーで使う写真を選ぶ
6.Keynoteでスライドショーを作成する
7.一枚目のスライドでメッセージを入れる
8.スライドショーを設定する
という流れで説明してきました。ここまでの作業で大体3分の2くらいです。あとは結構簡単なので、がんばってください。
9.最後のスライドを入れる
写真がきれいに順番に「イン」「アウト」で表示できるようになったら最後にもう一枚スライドを追加します。これで、
・スライド1 メッセージ
・スライド2 スライドショー
・スライド3 白紙
という3枚のスライドが出来たと思います。最後のスライドは時間調整のために必要です。ここまで作ったら、次はスライドショーの記録をしていきます。
10.スライドショーの記録
上に「再生」→「スライドショーを記録」という項目がありますが、こちらでスライドショーのタイミングを記録します。本当は音楽を入れてやりたいのですが、音楽は別で流してスライドショーを操作していきます。
最初に音楽を用意しておき、iTunesか何かで流します。音楽が始まったらすぐに「スライドショーを記録」でスライドショーを始めていきます。あとは、感覚です。自分の感覚でスライドショーのタイミングを記録していきます。
最後の空白のスライドのところは音楽が終わったあとも少しの間表示しておきます。音楽より早く写真が終わってしまったり、音楽が終わっても写真の表示が終わらなかったらやり直しです。うまいタイミングで終わるまで繰り返しましょう。
11.スライドショーを書き出す
良いタイミングでスライドショーが記録できたら、次にこのスライドショーをムービーとして書き出します。
「共有」→「書き出し(QuickTime)」で書き出します。
再生速度は「記録されたタイミング」でフォーマットは「最高品質」で記録します。そして、「次へ」をクリックして名前をつけて書き出します。これで、数分から数十分放っておけば動画が完成します。
10.エンドロールの名前の順番
動画を書き出している時間が空いているので、そのときに先にエンドロールで表示する結婚式の出席者の名前を書き出してしまいましょう。こちらは、テキストエディタに先に書き出しておくと便利です。
エンドロールに表示する名前の順番として一般的なのは、
・新郎 仕事関係などの目上の人
・新郎 友人
・新郎 親戚
・新郎 家族
・新婦 仕事関係などの目上の人
・新婦 友人
・新婦 親戚
・新婦 家族
の順番です。あと、家族の名前には「様」を付けないように注意しましょう。このような順番でテキストエディタに書きだしましょう。テキストエディタ上で「フォント」や文字の「サイズ」まで変更しておけば、あとでiMovieに貼り付けるだけなので、楽です。
ぼくは、文字サイズ「18」、フォント「しねきゃぷしょん」で設定しました。「しねきゃぷしょん」というフォントは古い映画字幕のような雰囲気のフォントで、味があっておすすめです。下記のサイトからダウンロードできます。
Macの場合は、ダウンロードしたファイルを開くだけで、フォントマネージャーに登録されて使えるようになるので、簡単です。
11.iMovieでエンドロールの作成
まずは、iMovieを開きます。そして、「ファイル」→「新規プロジェクト」で新しいプロジェクトを作成します。プロジェクトテーマは「無し」で、名前は「エンドロール」など適当につけて、アスペクト比はKeynoteと同じサイズに合わせてください。
次は、このプロジェクトにKeynoteで作った動画を読み込みます。「ファイル」→「読み込み」→「ムービー」でKeynoteで作った動画を指定して読み込みます。読み込みが完了したら下のイベントの画面で動画を選択してプロジェクトの方にドラッグ&ドロップします。
つぎに、ドラッグ&ドロップで音楽を挿入します。もし、音楽を挿入して動画が長かったらKeynoteで作っておいた最後の空白部分の動画を適当な部分で右クリックで「クリップを分割」していらない部分を削除してください。
こうやって、音楽と動画が同時に終わるように調整します。Keynoteで最後に空白の動画を長めにとったのはこういう理由からです。
ここで、ついに字幕を挿入していきます。右下の「T」マークをクリックしてタイトル一覧を出して、次に「エンドロール」クリックしてドラッグ&ドロップで動画に挿入します。
エンドロールを挿入したら、先ほどテキストエディタで作成したエンドロールをコピーして貼り付けます。このままだと位置が悪く、写真とかぶってしまう場合はスペースで調整しましょう。
エンドロールの端をクリックして長さを調整して、調度良いタイミングで始まり、調度良いタイミングで終了するように調整します。最後に一枚写真を挿入するので、終わりの14秒くらいは空白のままにしておきます。
これで、エンドロールの調整は終了しました。試しに流してみると、エンドロールが時間通りに流れて結構感動します。ここまできたらあと少しです。
12.一度書き出しをする
ここまでできたら一度動画を書き出しします。「共有」→「ムービーを書き出す」でできるだけ大きなサイズでムービーを書き出しましょう。書き出しが終了したら、先ほどと同じ手順で、iMovieを開いて新しいプロジェクトを作成して、今書きだした動画を読み込みます。
このままだと寂しいので、写真一枚一枚にタイトルをつけていきます。ここまで来たらあと少しの作業で完成なので、最後までがんばりましょう!
ちなみに、先ほど一度書き出しをした理由は、タイトルは一度に1つしか挿入出来ないので、エンドーロールと写真のタイトルを同時に挿入出来ないからです。一度書き出すことで、エンドロールの入った1つの動画にし、その上にタイトルを挿入できるようになります。この技を覚えておくといろいろと応用が出来てiMovieが楽しくなります。
この時の動画のタイトルは「グラデーション黒」を選びました。
13.最後に一枚写真を入れて完成
さあ、もうあと一息です。最後に動画の一番最後に写真を一枚入れます。まず、最初に「iMovie」→「環境設定」→「一般」でiMovieの環境設定を開きます。そこに「高度なツールを表示」とあるので、そのチェックボックスにチェックを入れます。こうすることで、今まで表示されていなかった高度なテクニックを使うことができるようになります。
そして、動画の最後の空白のシーンにエンドロールの最後に似合う二人が写った仲の良さそうな雰囲気が出てる写真を挿入します。すると、挿入方法の画面が表示されるので「ピクチャインピクチャ」を選びましょう。普通は、iMovieに画像を挿入すると問答無用で画面いっぱいに広がってしまいますが、これだと自分でサイズを調整できます。
最後にちょっと派手めな演出でタイトルを挿入します。ぼくは「オーガニック」というタイトルで「ありがとうございました」というタイトルを最後に挿入しました。
以上で終了です。ここまでできたら、最後に「共有」→「ムービーを書き出す」でムービーを書き出して終了です。いやぁシンプルにするつもりが意外と長い道のりだった。
14.まとめ
ここまで作るといろいろとiMovieやKeynoteの使い方を覚えることができるのでおすすめです。このようなエンドロールを作る方法は他にもあると思いますが、やり方は個人の自由なので、他に楽な方法があったらそのやり方をした方が良いと思います。
写真の登場のアクションをこだわらなければ先ほどの「ピクチャインピクチャ」の方法でKeynoteを使わずに写真のスライドショーを表示していく方法もあります。その辺りは好みで作ってみてください。
実際の作業時間は半日くらいだと思います。半日でいくらか節約できるなら作ってみる価値があるのではないでしょうか?
ちなみに、ぼくは結婚式で使う動画をすべて自作したので、「プロジェクター使用料」というものを請求されました。これは、1つでも動画の作成を式場に依頼したらかからないものらしいですが、全て自分で自作して持ち込む場合に発生する費用で5万円くらいの金額が最終の見積もりに載っていました。
お金を節約するために自分でがんばって動画を作ったのに、プロジェクター使用料という名目で5万円も払ったら意味がなくなる、と思って値切ったらタダにしてくれました。ぼくの場合は値切ることができてラッキーでしたが、もし、自分で全部作成しようとしているかたは、一応事前に式場に何か料金が発生するか確認しておいた方が良いと思います。